2.ケース40.カリフォルニア州コーニング,1967年7月4日 考察
こういう事例から,何らかの結論を導き出そうとするのは危険かもしれない.しかし私は,偶然に目撃したUFOを目撃者が撮影する可能性を評価する場合に直面する,不確実な部分を示しているのである.
アリゾナ大学の同僚は,砂漠の花を撮影しに行ったとき,至近距離で竜巻に遭遇した.アリゾナでは竜巻は非常に珍しい現象である.彼の手元にはフィルムを装填したカメラがあり,他の写真を撮影していたところだったが,竜巻を撮影するという考えが浮かばず,竜巻が去ったあとで,撮影できたのにと思ったと話している.
1996年3月23日コロラド州トリニダードでの事例の場合(前述のケース14)も,フランク・R. ホック夫人は家の中にはフィルム入りのカメラやムービーカメラがあったけれども,撮影のことはまったく考えなかった,と私に話している.これも,目撃している物体に目が釘付けになってしまった例である.実際に撮影されている写真の数を推定する場合,この“驚きに関する要因”を考慮に入れるべきだと思う.しかし私には,この要因を定量的にどう評価してよいのかわからない.
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