6.ケース6.ケベック州東部,1954年6月29日 考察
ハワード機長の証言および当日の天気図から,この時航空機は快晴で視界良好の空域高度19,000フィートを飛行中だったことがわかっている.
この長時間にわたる目撃を,大気光学あるいは大気電気で明確に説明することはできない.物体が発光しておらず暗かったこと,また物体の位置と日没地点の関係から,幻日説は除外される.蜃気楼現象では,80マイルもの持続性,目撃者の証言した物体の系統的な形状の変化,さらには小さい方の物体が時折位置を変える際に見られた,幾何学的規則性をもった編隊を説明できない.
ハワード機長が要請しグース空軍基地からF-86が到着する直前に,物体を監視していたボイド副操縦士およびジョージ・アレン航空士が,小さい方の物体が大きい物体に溶け込んだようだと告げ,その後大きな物体は北西の方角に急速に遠ざかり,すぐに姿が見えなくなった.
周囲の複数の小さい物体が,中心の大きな物体に溶け込む,あるいは入り込むように見える挙動は,これ以外にも世界各地のUFO事件で報告されている.
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