未確認飛行物体に関する報告Edward J. Ruppelt,The Report on Unidentified Flying Objects, Dubleday, 1956. ワシントンUFO事件50周年特別出版未確認飛行物体に関する古典的名著がついに完訳!FUFOR,CUFOS,MUFONなどの海外のUFO研究団体も本書を高く評価 巻末の「解説」では、原著刊行の意外な事実が明らかに… |
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内容紹介 |
周知のように、いわゆるUFO現象は、第2次大戦後まもなく、米国をはじめとする世界各国の人心をゆるがす重大な社会問題として、世界史の前面に登場した。 「知的エリートの栄光と挫折」渡辺威夫(『UFOと宇宙』1980年7月号)より
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主な登場人物 |
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CUFOS, MUFON, MUFON-CES, NARACAP, La Fundacion Anomalia など、数多くの海外のUFO研究団体が本書を高く評価! List for the General Reader Recommended Reading List for the Advanced Reader and Serious Researcher Literatur uber UFOs und UFO-Forschung einfuhrende Literatur Are there reliable books available on the general subject of UAP (ufo)? The Best UFO Books in English The UFO Literature A general review by Dennis Stacy |
航空機と未確認飛行物体の、生々しい遭遇事例を多数収録F-51戦闘機 光体は旋回コースを変更した.F-51と衝突しそうなコースである.UFOはF-51にわざと衝突しようとしているようだった.ゴーマン少尉は,衝突を回避するため急降下した.UFOはF-51のキャノピーのわずか数フィート先をかすめた.……「私は,光体の機動が思考,すなわち知性により制御されている,とはっきり感じました」とゴーマン少尉は後にATICの調査員に語っている. F-61戦闘機 F-61ブラックウイドー夜間戦闘機が日本上空を哨戒中,機上レーダーで未確認目標を捕捉した.……F-61は目標を迎撃しようとして12,000フィート以内に接近したが,目標は推定速度1,200mphに加速して,F-61を引き離し,再度減速した.F-61の乗員はUFOに6回接近しようとした.乗員によれば,一度は目標の輪郭が見えるほど十分接近した.目標は20〜30フィートの長さで,弾丸のような形状だったという. T-6練習機 さらに接近すると光体は急上昇し,私の機の上空を通過した.また接近しようとすると,光体は旋回した.光体の旋回の内側に回り込んで,光体を月と自機の間に位置させようとした.しかし,最小旋回半径でも内側に回り込めず,どうしても月の光でその光体のシルエットを浮かび上がらせることはできなかった. TWA,C-54貨物機 彼らは実際に45度右旋回してみたが,その“気球”はほんの少し後方に下がっただけであった.気球ならもっと後方に下がるはずである.その物体は,C-54の旋回の外側を旋回するために加速しているようだった.パイロットはさらに旋回を続け,360度急旋回させたがUFOはついてきており,依然C-54の左側にあった.UFOがC-54からどの位離れた所にあるかわからないので,その速度を測ることはできなかった.しかし,C-54の360度旋回についてきて常に左側に位置するためには,ものすごい速度が必要なことは確かだった. F-86戦闘機 物体が1,000フィートほどまで離れたとき,彼は決心した.UFOを逃がさないために行える唯一の手段をとった.それはまさにゴリアテに戦いを挑むダビデのようであったが,彼は一か八かやってみるしかなかった.すぐに機銃に装弾し,彼は銃撃を開始した.すぐに物体は上昇に転じ,数秒で飛び去ってしまった. パンアメリカン航空DC-4 その物体は接近し続け,閃光を発しながらDC-4の左翼のすぐ近くを高速で通過した.乗員が反応する間もなく,さらに2つの小さい火の玉がすぐ側で閃光を放った.……パイロットのうちの一人は後に次のように語った.……「フライングソーサーを見たなんていうやつは頭がおかしいと思っていた.今はそうは思っていないよ」 F-94B戦闘機 未確認の光体をF-94が迎撃しようとして失敗するのを,地上監視部隊が目撃した.この2つの事例では,機首にレーダーを装備したジェット機のパイロットが,肉眼で1個の光体をとらえて接近し,レーダー手がこれを自動射撃装置でロックオンするところまでこぎつけた.だが,いずれの場合も,問題の光体がすさまじい回避行動をとったため,数秒間でロックオンを破られ,離脱されてしまった. F-94C戦闘機 パイロットは,「ちょうど彼らが猫,我々がネズミ.猫に飛びかかられそうに感じた瞬間が何度かあり,これはまるで空中で繰り広げられた“猫がネズミをもて遊ぶゲーム”のようだなと思い,恐ろしかった」と話していた. F-86戦闘機 管制官の指示と同時に上を見た指揮官パイロットは,数千フィート先に銀色の球体を発見.僚機に指示し,2機は上昇を開始した.機の性能ぎりぎりの高度まで達しても,UFOとはまだ距離がある.巨大な球体または円盤──その時点では,円盤に見えた──の正体を確認しようとしたが,これではわからない.そこでその10分後,パイロットの一人は失速しそうになりながらぐっと機首を上げ,ガンカメラのフィルム数フィートに映像を収めた. F-94B戦闘機 0時3分,すぐ近くのジョンソンAFBからスクランブル発進した1機のF-94がその空域に進入してきた.レーダー基地の管制官はF-94を横浜南方の東京湾上空の,UFOの“背後”に誘導した.レーダー管制官がF-94のパイロットに指示を与え続け,レーダー上でF-94の正面に目標があると伝えた瞬間,後部座席のレーダー操作員がロックオンしたと叫んだ.……ちょうど目標が“グランドクラッタ”に入った時,ロックオンがはずされた.目標は瞬時に迎撃機を引き離したようだった.それとほぼ同時に,管制塔要員はUFOを見失ったと報告した. ミーティア戦闘機 球形の輝く物体で,味方機だと識別できなかったので,追跡を開始した.しかし1,2分で彼らは物体を見失ってしまった.基地に近づいたときに,パイロットのひとりが後ろを振り返ると,UFOが追尾しているのが見えた.パイロットは反転すると,UFOも反転した.UFOはまたもミーティアを振り切って飛び去った. F-84戦闘機 彼は,ドイツ上空でBf109,Fw190,Me262と渡り合い,朝鮮半島ではMig15とドッグファイトを行ったほどの男だった.だがそんな彼でも,問題の巨大で明るい青白い光は恐怖の存在だったのだ.彼は管制官に,迎撃を中止したいと申し出た.迎撃が中止されると,光体はジェット機の方には戻ってこなかった. バンパイア戦闘機 ロンドン地区のレーダーがまた複数の目標を捕捉した.2機のバンパイア戦闘機がスクランブル発進し,パイロットは“異常な物体”を目撃した.レーダーサイトからも目標が目撃された.レーダーサイトの望遠鏡では目標はつやのない白いテニスボールのように見えた. RB-29写真偵察機 少佐が連絡してきたとき,後部のブリスター内にいた監視員たちがUFOを目撃した,とパイロットに連絡してきたが,パイロットは彼らに頭は大丈夫かと話していたところだった.撮影専用機なので,RB-29にはカメラが搭載されていた.……このとき少佐は,手を伸ばしてインターバロメーターのボタンを押し,UFOが飛び去る前に,航空機後部にある垂直方向にセットされた大型カメラで撮影した. |
証拠能力の高いレーダーによるUFO捕捉例も多数掲載 研修生は基地の東南約11,000ヤードを低空で北方に飛ぶ目標を捕捉した.彼は自動追跡にスイッチを切り替えたが,失敗,また失敗,3度目も失敗した.研修生は困った様子をありありと浮かべ,訪問した将校たちの方を振り返って,こう述べた.「速すぎてこのレーダーでは自動追跡できません.ジェット機より速く飛んでいます!」上官たちの眉がつり上がった.ジェットより速いというのは何なんだ? 彼はレーダーのスイッチを切ろうとしている作員を怒鳴りそうになった.異常なことに気づいたのだ.スコープ上の最後のブリップの間隔が大きかったのである.スコープを見ていた操作員は他の操作員に大声で言った.「C-3より3倍は速いぞ」……UFOは35,000フィート/分で上昇し,いつの間にか時速約550マイルで飛行していた.操作員たちがスコープを見ていると,目標はしばらく水平飛行し,ついで急降下し,そして今度は55,000フィートを水平飛行した. 夜が明ける少し前に,アメリカ北部国境近くにあるモンタナ州ヤーク郊外のADCレーダー基地がUFOを捕捉した.その報告は,ブルックレイで目撃されたものと酷似していたが,ただひとつ違うのは,今回は空が明るくなっていて,レーダー基地要員が目撃したのは光体ではなかったことである.彼らはレーダーがUFOを捕捉したその位置に“暗い色の葉巻型の物体”を目撃したのであった. 管制官がスコープを見ると,目標は速度を増し,南西に移動し始めていた.彼は部下2名に外に出て見てこいと怒鳴った.1,2秒して,青みがかった白い光がラピッドシティーの方に移動するのが見えます,という声が聞こえてきた.……現場にいた曹長は私に語った.長年任務(ヨーロッパおよび朝鮮半島で戦闘レーダーの操作を行っていた)についているが,これまでそんなに怖い思いをしたことはなかった,と. レーダーはUFOを捕捉していた.航空機にしてはあまりにも低速すぎた.次にレーダー操作員はF-86が接近,上昇し,浅い角度でUFOの方に降下していくのを観測した.するとUFOは速度を上げ,十分な距離を維持し続けていた.その状態が2,3分続いた.その後,UFOはものすごい速度でスコープから飛び去っていった. さてこのきわめて広く知られたワシントンナショナル空港目撃事件の最初の事例は,空港にあるCAAのログによれば,7月19日,午後11時40分,同空港の2基のレーダーがアンドリュースAFBの東方,および南方に,8個の未確認目標を捕捉したときに始まった.これらの目標群は航空機ではなかった.これらの目標群は,1時間ほど,時速100〜130マイルの低速でうろついていたあげく,突如“途方もない速度”に加速して,この空域から飛び去っていってしまったからである. |
序 |
本書は一般の書籍と同じ形態をとっているが,それ以外の点は,私が空軍のUFO研究プロジェクト,プロジェクトブルーブックの機関長を務めていたときの,公式の記述方法で書かれている. 本書では公式報告と同様,多くの事例でUFO目撃報告者やプロジェクト関係者など,特定の人物名を省いている.同じ理由で,目撃場所もいくつか変更を加えている. 第15章は,原子力関係の科学者が設置した放射線検出器の近くでUFOが報告されたとき,必ず放射線が検出されたという内容だが,これはまったくの事実である. しかし,空軍は情報源を明かさないという方針をとっており,協力者を保護している.そのため,関係者の氏名は“機密”にしなければならなかった. だが,名前の省略,地名の変更は基本的事実を変えるものではない.この報告は事実──すべての事実──に基づいている(重要でない点は省いているが)ということを,断言しておく. 私は十分に時間をかけて,この報告を執筆した.正確に記述しなければならないからである. 本書を執筆したのは,最終的には次の2つの理由からである. 第一に,フライングソーサーが世界的な関心を集めていること.人々は事実を知りたがっている.しかし,その事実は,混乱と機密が原因でかなり不明瞭なものになっている.天秤の一方には,でたらめな推測を好む状況があり,もう一方には危険なほど無関心な態度があるのだ.正しい評価ができるようにするためにも,すべての事実を明らかにしなければならない. 第二に,私はUFO報告の調査,分析に2年の歳月を費やし,UFOを目撃した人々──実業家,パイロット,技術者,司令官,一般の人々──の話を聞き,多数の優秀な学者とともにこの問題を考察していた.私は空軍がこの問題で奮闘してきたことを,詳細な報告にまとめられる立場にあると感じた. だが,この問題は機密事項が関係しているため,この報告を書くのは難しかった. 1947年6月にフライングソーサーが初めて報告されたが,それ以後,空軍は地球外起源の宇宙船が存在するという証拠はない,と公式に発言していることは,よく知られている.しかし,この結論が,軍と軍の顧問科学者の一致した見解ではない,ということはあまり知られていない. その原因は“証拠”という言葉にある. 何をもって証拠と見なすのか? UFOがペンタゴンの近くに着陸しなければならないのだろうか? 地上のレーダーがUFOを捕捉し,ジェット機がそれを迎撃,パイロットがそれを目撃,機上レーダーでロックオンしたが,UFOが驚くべき速度で飛び去った,とすればそれが証拠になるのだろうか? ジェット機のパイロットがUFOに対して発砲したことを,軍法会議にかけられる覚悟で,その話を主張し続ければ,それが証拠になるのだろうか? これらは証拠とみなせるのだろうか? 論争を重ねてきたこの問いに対する答えが,「UFOは実在するのか?」という問いの答えとなると言ってよいだろう. 読者自身が判断できるよう,ここに事実──すべての事実──を明らかにしよう. 1955年7月
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目 次 |
序
第1章 プロジェクトブルーブック
破棄されたUFO報告
UFO調査プロジェクト,プロジェクトサイン始動
第3章 古典的事例
1948年のUFOの動向
第4章 プロジェクトトゥインクル
緑の火の玉ニューメキシコに出現
第5章 暗黒の時代
プロジェクトグラッジの誕生
第6章 困惑する空軍
グラッジ,空軍情報部から叱責
第7章 ペンタゴンの怒り
朝鮮戦争勃発時のUFOの動向
第8章 ラボック光体群
V字形の巨大な全翼機
第9章 新生プロジェクトグラッジ
第10章 ブルーブックの活動拡大
アラスカ上空でF-94がUFOを迎撃
UFO報告の選別作業
第12章 ワシントンナショナル空港事件
ある科学者の予言
第13章 スカウトマスター事件
サムフォード将軍の記者会見の波紋
第14章 証拠となる基準
羽田空軍基地事件
第15章 放射線を出すUFO
科学者によるUFO査問会招集決定
第16章 ロバートソン査問会
そうそうたる顔ぶれがそろった査問会
F-86戦闘機の前で分裂したUFO
解 説
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