2.ケース40.カリフォルニア州コーニング,1967年7月4日
写真が少ない理由を明らかにするのに,役に立ちそうな事例がある.1967年7月4日の明け方,カリフォルニア州コーニングで複数の人が目撃した事例である.私は,離れた2か所からその物体を見たという4人の目撃者にインタビューを行った.二つの地点と物体を結ぶ線はほぼ直角で,コーニングの西のハイウェイ5のほぼ真上に物体が位置していたことになる.
オールナイト営業のボーリング場を経営するジェイ・ミュンガーは2人の警官,フランク・レイクスとジェイムズ・オーバートンと一緒にコーヒーを飲んでいると,正面の窓からその物体が見えた.3人は駐車場に飛び出し,そこから物体を観察している.
彼らは目撃した物体の様子を,大きくて球を扁平にしたような,フットボールのような形をしていて,上部からは上に向かって明るい光を,下部からは下に向けてやや暗い光を発していたと説明している.物体が目撃できたのは,光を発していたこともあるが,物体が明け方の光を反射していたからだという.
物体は最初,地上から数百フィートのところで静止しているように見え,3人ともハイウェイ5の上空あたりだったと述べている(別の目撃者の証言から,この点は正しいことがわかっている).大きさについては,直径50フィートから100フィートくらいと話に違いが見られる.飛行物体は音を発しておらず,朝の静かな時間帯だったから飛行機ならエンジン音が聞こえていたはずだ,と全員が口を揃えて主張している.そして,このような物体はこれまで見たことがないという点でも,3人の意見は一致していた.
ミュンガーは妻に電話をかけて,この物体を見るよう連絡している.彼がもう一度外に出てみると,物体はハイウェイに沿っておよそ4分の1マイルほど南の方へ移動していた.そのとき物体は速度を上げ,ほぼ水平に南に向かい,10秒から20秒で見えなくなったという.
この事例には写真の問題が関係している.というのも,警官のオーバートンはこのとき勤務中で,パトカーには双眼鏡もフィルムの入ったカメラもあったからだ.なぜ物体を撮影しようとしなかったのかと尋ねると,そのときはあまりの驚きで,そんなことは考えもしなかったと説明した.
私はミュンガーに頼んで,建物に入って電話をかけてもらい,彼が実際に建物の中にいた時間を推定した.その時間からオーバートンとレイクスがカメラのことも忘れて物体を見上げていたおおよその時間は1分半〜2分と推定される.
考察
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