4.ケース23.ラトビア,オグラ,1965年7月26日
知人の天文学者が最近,ソ連の天文台をいくつか見学して帰ってきたが,大多数のロシアの天文学者は,UFO目撃報告(私の同僚が確認したところによると,ロシアでのUFO目撃報告はアメリカのものと非常に類似している)にはほとんど注意を払っておらず,「UFOの目撃はすべて光学的現象で説明できる」というメンゼルの話がよく持ち出されているという.
フェリックス・ジーゲリ博士は“Soviet Life”誌8)にUFO問題について書いており,メンゼルの大気光学による説明は「まったく正しくない」と述べているが,私も同意見である.
たとえば,メンゼルはラトビアの天文学者3名の目撃に対し,気象光学をこじつけて説明している.この目撃報告についてはジーゲリ博士も紹介している.
1965年7月26日午後9時35分,R.ヴィトルニクと同僚2人が夜光雲を調査していたとき,星のように光る物体が西方へゆっくりと動いていくのを目撃した.8倍率の双眼鏡で観測すると,その光はある大きさの角直径をもっていた.それで詳しく調査するために望遠鏡を使うことにした.
望遠鏡で見てみると,その光は四つの小さな物体からなることがわかった.ひとつの球体が中心にあり,“その球体の直径の2倍の距離に,それによく似た3個の球体”が取り囲んでいた.その一群は,地球から去っていくかのように小さくなりながら空を通過していったが,外側の3個の球体は中心の球体の周りをゆっくりと回転していた.20分間ほど経過したときに,天文学者たちは外側の球体が中心の球体から離れていくのに気付いた.そして,10時頃には光体群は遠くへ去ってしまい,見えなくなった.
考察
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