5.ケース5.ペンシルバニア州ウィロー・グローブ,1966年5月21日 考察
パウエルは陸軍および空軍で数年間兵役を務めた後,東部の大企業の幹部専用機を操縦している.私はこの事例に関して,パウエルの上司の一人と話し合った.彼は無条件でパウエルは信頼できると語った.
1967年4月22日に開催されたアメリカ新聞編集者協会年会で行われたUFOパネルディスカッションで,パウエルは目撃の概要を説明した.彼の報告はこの年会の議事録に収められている30).
私にはこの事例を満足に説明できる自然現象があるとは思えない.視程は約15マイルで遮るものもなく,彼らは快晴の中,高度4,500フィートを飛行していた.すぐそばを,かの物体が通過したのはそのときである.
総飛行時間18,000時間のベテランパイロットと言えども,空中での距離や速度を正確に判断することは不可能だが,事故を起こさずにやってこられたのは,普段から距離や速度の判断でミスを犯さなかったからであろう.
この事例の信頼性を認めて何かコメントするとすれば,サムフォード将軍が言うところの“信頼できる人物が信じがたい物体を目撃した”事例であると言うべきであろう.
私もこの年会に参加していたが,パウエルの概要報告は適切なものだったと感じた.D.H.メンゼルとフィリップ・J.クラス(ともにUFOの気象現象説支持者)もパウエルの報告を聞くため出席していたが,私にはこの事例を気象光学や球電,プラズマで説明できるとはとても思えない.
繰り返しになるが,ここで取り上げているのは,地球外で作られた人工飛翔体,宇宙船目撃に関する重要な事例であるといえるだろう.彼の報告にあるような瞬間的な物体の消滅(J.B.ホイッテッド他多くの目撃者が同様の現象を報告している)は,今日の科学知識で説明できない.
パウエルはこの目撃をウィロー・グローブ海軍航空基地に報告したが,担当者は関心を示さなかった.
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