セーガン博士 |
たとえば,1954年から58年にわたってニューメキシコ州で行われたハーバード大の流星調査プロジェクトで,視界60度のスーパーシュミットカメラによる徹底的な撮影調査が行われました.このプロジェクトでは,高度約50マイル(80km)で3,000平方マイル(7,700平方km)の面積を,延べ3,000時間かけて調査しました.肉眼でようやく確認できる程度のかなり暗い光度の天体までを,肉眼および写真撮影によって観測したのです.プロの天文学者によるこの観測が行われたのは,膨大な数の未確認飛行物体の報告が寄せられていた時期,場所です.流星の研究では高速で移動する物体が対象ですが,説明不能の物体は観測されませんでした.この他にも天文学者が関わった調査は多数存在しますが,UFOが観測されることはなかったので,天文学界ではUFOの調査に懐疑的な見解が広がっています. |