UFOが本当に存在するのなら,なぜUFOの写真がたくさん撮影されていないのですか?
この質問については,まだ満足いく答えを出すのは難しい.ただし,この20年以上の間に,すでにに出回っている以上の,良質の写真が存在しているはずだと考えるのは極自然なことだ.
満足できる回答を出せないにせよ,良質の写真が少ないことをもって,UFOの実在を否定できるとは思わない.多数の評価が困難なものが,この問題に絡んでいるからである.
1.一般的な考慮事項
2.ケース40.カリフォルニア州コーニング,1967年7月4日 考察
3.ケース41.エドワーズ空軍基地,1957年5月3日 考察
4.天体観測で使用されるカメラは,時々UFOの写真を撮影しているのではないかと考えられる.しかし,天体撮影プログラムでは,たとえば流星の軌跡の撮影が目的の場合,それとは明らかに異なる痕跡は,おそらく航空機であるとして,通常は無視される.
一般的に,あらゆる種類の観測プログラムは,目的以外のものは無視されるものである.ナン・ベイカー衛星カメラは,特定の衛星が頭上に来る日時を計算して操作する.そして,視野の長軸を計算された軌道に合わせる.視野を通過してフィルムに記録されたもので,予測された軌道と大幅に異なるものは,通常は無視される.
写真,レーダー,および目視による観測プログラムでは,不要な“シグナル”で溢れないように意図的に選択される部分がかなりある.
したがって,多くの追跡システムがUFOを捕捉しているはずであると言う場合には少し注意が必要である.捕捉していても,そういうシグナルは系統的な除去作業を通して無視されていることを示す証拠はたくさんあるからである.GOC(地上監視部隊)の演習では,ただの未確認の航空機に過ぎないと報告をするように指示を受けた部隊もある(GOC網が捕捉したUFO例については,ホールの参考文献10を参照).
私は,まったく信頼性に問題のないUFO写真をいくつか知っている(たとえば,オーストラリアのメルボルン近くで兄妹が撮影した,少しぼやけた円盤が位置を変えて写っている一連のスナップ写真)が,サンプル数が非常に少ないということは強調しておく必要がある.
それに比べ,疑わしいUFO写真の方はたくさん見てきた.その他に調査中の写真もある.まとめると,さらに多くのしっかりしたUFO写真を入手する必要があるということである.
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