5.ケース24.コーカサス,キスロヴォーツク,1967年8月8日 考察
目撃された物体の特徴が信頼できると考えるならば,どのように説明すればよいのだろうか.尖った部分から“かすかに光るひものようなもの”をひいていたというのは,高々度を飛行するジェット機のようである.しかし,非対称であったことや,赤味がかった黄色という部分はそれでは説明できない.
さらに物体はかなりの大きさだった.角度で20分程度である.もし,翼の長さが150フィートなら,5マイルの距離ということになる.その観測所のある静かな環境では,爆音の聞こえる距離である.さらに5マイル先の航空機が仰角20度の高さにあれば,観測所の9,000フィート上空を飛行していたことになる.日時と緯度から,太陽の位置は西の地平線より10度下であり,太陽の光が観測所から9,000フィート上空の航空機を照らすことはありえない.したがって,この発光現象は航空機説では説明不能である.人工衛星や流星の可能性も容易に排除できる.
この天文学者たちが目撃したものを,既知のもので説明するのは難しいのである.
ジーゲリは,さらにキスロヴォーツク市街でもその物体が目撃され,また1967年7月17日にも同地域で三日月型の赤い物体が目撃されたことも述べている.
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