UFOが都市部ではなく,辺鄙な場所での目撃ばかりなのはなぜですか?
UFOを研究していると,都市からやや離れた場所や郊外での目撃報告の多いことに気づく.
同様に,昼間よりも夜間の方が目撃例が多い.後者に関しては,発光物体の場合,昼間よりも夜間の方が目撃の可能性が高くなることが理由として挙げられる(このテーマに取り組む研究者の多くは,夜間の目撃が多いのには,何か別の理由があると考えていると思うが).
地理的な分布に関しては「UFOが実在し,そして地球外のものであるのならば,なぜ都市部の調査に時間をかけないのか.人類が火星に到達して都市建築物を発見したならそちらの調査を優先するはずだ」と主張するUFO懐疑主義者もいる.
このような推論が人間中心の誤ったものであることに気づかない科学者がいるのには驚かされる.もし地球外の進んだ文明が実際に我々を観察しているのだとすると,観察の方法と動機,この惑星の様々な状況に対する興味の程度は,我々には予測しがたいもののはずだ.
人類学の研究対象となっているアボリジニからみれば,調査チームの行動は奇妙に映り,彼らには,調査の動機やなぜその対象に興味を示すのかといった理由が理解できないはずである.
そして,我々を調査するために惑星間・恒星間の距離を越えてやってくるほどの進んだ技術を持つ知的生命と我々との文化的・知識的格差は,ハーバード大学の人類学調査員とニューギニア原住民の差よりも遥かに大きいだろう.
こうした理由から,UFOは地球外のものであるという仮説を採用したとき,その仮説を議論する際に,理解できない部分が出てくるのは当然だと考えるべきだろう.したがって「なぜUFOはホワイトハウスの庭に降りてきて大統領と握手をしないのか」と反論するのはおかしなことなのである.
ただし,目撃証言の中には懐疑主義者の「都市部で目撃されないのはなぜか」という問いかけに対する明確な解答が存在する.都市部での目撃例は存在するのである.
1.ケース16.ニューヨークシティ,1966年11月22日 考察
2.ケース17.カリフォルニア州ハリウッド,1960年2月5,6日 考察
3.ケース18,テキサス州ベイタウン,1966年7月18日 考察
4.ケース19.オレゴン州ポートランド,1947年7月4日 考察
5.前述の例は,複数の都市で重大なUFO事件があったことを十分に示している.まだ他にも多くの例がある.マサチューセッツ州ビバリーの事例2)は,1966年4月22日の夕刻,3名の女性と,その後2名の警察官を含む合計12名以上の人が,ビバリー中心部にある学校の建物近くを滞空する3個の光る丸い物体を目撃している.私は目撃者を取材し,この事例を考察した.目撃当初は,円盤の一つが3名の女性の上空を急速に移動し,その内1名の頭上わずか数十フィートの高度に滞空した.彼女たちは怖くなり,物体の下にいた女性は逃げ出した.
この事例は,NICAPの最も優れた調査員,レイモンド・B.ファウラーが徹底的に調査した.彼は,他にもニューイングランド地方で発生した数多くのUFOの事例を調査している.
私は,オマハで1966年1月に起きた最も興味深い事例の目撃者を取材した.この事例では,太い葉巻型の物体が,市の北西部で多数の人に目撃されている.
科学的に調査された記録ではないが,世界の他の都市でもUFO目撃は発生しており,報道されている.
結論としては,都市部ではない地域での報告の方がずっと多いのは確かだが,都市での目撃報告も間違いなく存在しているのである.
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