b.立川空軍基地での目撃
ブルーブック事例ファイルの1952年8月12日付空軍情報報告書(IR-35-52)によると,それから10分後に立川空軍基地の管制官から羽田に対して,異常に明るい光についての問い合わせがあった.立川空軍基地は羽田空軍基地の西北西21マイルの地点にある.IR-35-52の記述では「立川空軍基地の管制塔は約2350に羽田管制塔を呼び出し,東京湾上に見える明るい白い光に対する注意を喚起した.羽田管制塔からは,さきほどからその光が見えており,観察しているところである,との返答があった」となっている.
報告書のこの部分は,次の二つの点で重要である.
(1)発光体の明るさが相当なものであったことは,離れた二つの飛行場で,2組の空軍管制官が別個にそれを目撃し,警戒行動をとったことからも明らかである.
(2)さらに重要な点は,立川の管制官がその発光体を“東京湾上空”の方向に見たことである.これは,明らかに南東の方角を意味する.立川からは,東京湾の北端が東南東に位置している.そこで2本に視線の交点を求めると,それは湾の北半分のどこかになると思われる.後に明らかにする通り,レーダーによる追跡の最も重要な部分は,この地域で行われている.
マクドナルド博士のUFO研究――羽田空軍基地UFO事例
Case 3. Haneda Air Force Base, Japan, August 5-6, 1952.
in "SCIENCE IN DEFAULT:
22 YEARS OF INADEQUATE UFO INVESTIGATIONS"
James E. McDonald, Institute of Atmospheric Physics, University of Arizona, Tucson
(Material presented at the Symposium on UFOs, 134th Meeting, AAAS, Boston, Dec, 27, 1969)
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