全米UFO論争史 >第3章 1952年のUFO目撃ウェーブ |
UFOの報告が少ない期間が2年近く続いた後,1952年に空軍は再び未確認飛行物体に悩まされた.以前の航空資材コマンド(AMC)情報部は,航空技術情報センター(ATIC)となり,その年,これまでで最も多い1501件の報告を受け取った.それには空軍パイロットやレーダー要員による,レーダー観測および目視事例報告も多数含まれていた.問題に立ち向かう試みの一環として,ATICはプロジェクトグラッジの再編を認可し,空軍は最終的に,その組織をより高い序列に置いた.エドワード・J.ルッペルト大尉の指揮の下,プロジェクトのスタッフはUFO現象を組織的に調査する計画を立て,調査を開始した.技術者,物理学者,天文学者に協力を求め,新しくて効果的な報告手順を導入し,コンピュータを使用したUFOの特徴の研究を委託契約し,UFOの機動パターンの研究計画を立案し,特殊レーダーや写真撮影技術を開発した.この急激な調査活動の盛り上がりにより,この現象に対する報道機関と大衆の関心が復活し,同時に空軍の報道政策が変わる結果となった.1952年という年は空軍のUFO調査の絶頂期であり,1969年まで空軍のUFOに対する態度を支配することになる意識が芽生えた年である.
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謝辞 用語について 第1章 謎の飛行船 ─― 論争の序曲 第2章 現代のUFO目撃始まる 第3章 1952年のUFO目撃ウェーブ 第4章 ロバートソン査問会 第5章 コンタクティとUFOマニア 第6章 1954〜1958年 ―─ NICAPの台頭 第7章 議会公聴会開催を巡る争い 第8章 1965年 ─― 論争の転機 第9章 コンドン委員会とその余波 第10章 1973年 ── 過去からのこだま 空軍が受けた年間UFO報告数の変化 日本語版あとがき ・閲覧可能となった米政府文書 ・目撃報告の減少 ・ロズウェル事件 ・ネオコンタクティ ・UFO研究界 ・陰謀論 ・アブダクション ・次の段階 註 情報源について 主要参考文献 著者経歴 索引 本書で取り上げた書籍一覧
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